はしもとの家だより

  • コラム

「家を買う」ことが親との関係を変える

―家を持つことで、親の老い・介護・相続を“自分ごと”として見つめ直す瞬間―

家を買うとき、ふとよぎる「親」の存在

家を買うという決断は、自分や家族の未来を形づくる大きな節目。
けれどそのとき、多くの人が思いがけず向き合うのが“親の存在”です。

「この先、親はどこで暮らすのだろう」
「介護が必要になったら、どう支えればいいのだろう」
「相続のことも、そろそろ考えなくては…」

家を持つことで、自分の人生だけでなく、
親との距離や、親のこれからを初めて“自分ごと”として見つめ直す瞬間が訪れます。

親の老いを、他人事ではなくなる瞬間

親が元気なうちは、老いや介護はどこか遠い話に感じられます。
しかし自分が家を持つことで、その距離感が変わります。

  • 将来、同居が必要になるかもしれない
  • 介護の通いやすさを考えた立地を意識し始める
  • 親が住む家の危険箇所が気になるようになる

家を買うという選択が、
親の「今」と「これから」を真剣に考えるきっかけになるのです。

「親の老いは、いつか向き合うものではなく、今から準備できるもの」
そう思えるようになるのは、自分の暮らしを整えるタイミングと不思議と重なります。

介護を“想像できる距離”になる

家づくりの中で「動線」「段差」「部屋の位置」などを考えるようになると、
介護のイメージが急にリアルになります。

たとえば、

  • 親が泊まりに来るときにどこで休んでもらうか
  • 車いすや介助が必要になったとき動きやすいか
  • 親の家から自宅まで、通いやすい距離か

これらを考え始めると、
介護は突然の出来事ではなく、“暮らしの延長線上”にあると理解できるようになります。

家を買うことで、
介護を“想定の外”から“想定の中”へと移すことができるのです。

相続の現実を、自分の問題として捉えられる

家を持つと、自然と“資産”という概念が身近になります。
それは、親の家についても同じです。

  • 実家をどうするか
  • 管理できるのか
  • 誰が相続するのか
  • 空き家になるリスクは?

これらの問題は、本来とても繊細で感情の絡む話。
けれど、自分が家を持つことで、
「親の家をどう受け継ぐか」という視点を、落ち着いて考えられるようになります。

家は“財産”であると同時に、“感情の器”でもある――
その事実に気づけるのも、家を買った人だけが持てる視点です。

家を持つと、親へのまなざしが変わる

家を買うことは、自分の人生を整える行為です。
そしてその過程で、親の生き方・暮らし方にも自然と目が向きます。

  • 「自分たちも、いつかは親と同じ道を歩むのだ」と理解する
  • 「親の大変さ」を少しずつ共感できるようになる
  • 無意識のうちに、親の老後を支える覚悟が育つ

これは、家を持つからこそ芽生える“責任”であり、
同時に、親と子の関係が深まる“静かな変化”でもあります。

家を買うことは、家族を見つめ直すこと

「家を買う」とは、自分だけの問題ではありません。
親の老い、介護、相続――家族の未来すべてを見つめ直す転機です。

家という空間が、
自分と親を“つなぐ場所”にもなれば、
“距離を保つ場所”にもなります。

大切なのは、
家を持つことで、自分の人生も、親の人生もより丁寧に扱えるようになること。

家は、ただの購入物ではなく、
家族の関係を静かに変えていく“きっかけ”なのです。


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